よろしく閻魔さま2
仲の悪い?二人。すれ違いだらけです。
鬼男くんは一応、良い所の出です。そんなわけで、考え方もちょっと傲慢な感じ。
十王は出ないのに、何故、カンカン?

よろしく閻魔さま2

鬼男は苦悩していた。
名前も変えて角まで付けて、天人の一部では憧れの職場、閻魔の秘書になったのに。
「何であんなだらだらと使えないやつなんだよ。」
天界で見た閻魔は、正装に身を包み、それこそ輝くように凛としていた。
宴の隅っこから眺めた鬼男だが、あれが閻魔大王と好感度がぐっと上がった。
なのにだ。
「あの大王の何処にあの片鱗があるんだ?」
秘書として引き合わせられた時は、衿を正し緊張したものだ。(秘書の制服に衿は無いが)
それなのにそのしょっぱなから・・・。
思い出すだけでおぞましい。
「初顔合わせの後、机から棒付き飴を出してなめてやがった。」
大の大人が何をしてるんだ?!
しかもそれ、観音様からもらったとかぬかしやがった。あの観音様がそんなもの送るわけ無いだろ?!
閻魔の癖に嘘つくなんて舌抜いてやろうか?
「しかも軟体動物みたいにぐにゃぐにゃと。背筋をのばしやがれ。」
ああ、腹が立つ。
観音様に騙された?
『閻魔は素晴らしい子だよ。』
詐欺だ。
あんなやつの何処が素晴らしいんだよ。
「おかげで沈静のお香がかかせない。あんなやつでも閻魔大王なんだから殴るわけにはいかないんだぞ。」
ぴりぴりとこめかみに青筋を立てる。
閻魔の秘書だけあって鬼男の自室は快適な広さだ。元の自分の部屋より10倍は広い。
その中に庭あり風呂あり執務室ありと、至れり尽くせりだ。
「こんな部屋もらっても割に合わない。」
あ〜ストレス溜まる!!
「みんなこの部屋に騙されてるんじゃないのか?!閻魔の秘書に天界からの希望者が多いなんか嘘だろ?」
鬼男は疑っているが、それは事実だ。
天界では触れられない人界の空気に触れたいと思うのは、恐い物みたさや退屈な仕事に飽き飽きしたものには魅力的なのだ。
しかし、今まで天人からは秘書になったものはいない。選考に上がってもことごとく不可になっている。
正式に採用されたのは鬼男が初めてだ。
「あんなんだから秘書が人間で無いと馴染まないんだ。」
う〜。
「風呂でも入るか。あ、風呂にも薬湯入れないと。」
寝酒も用意してもらうかな?本当、やってられない。

その頃、
「あ、カンカン。遊びに来てたの?」
閻魔の寝室にはカンカンがのそりと居座っていた。
「うん?いや、俺、元気だよ。あ、でも、プロレスする元気は無いから今日は勘弁してよ。」
しゃぎ〜。
「え?う〜ん。鬼男くんには・・・合わせてあげられないよ。彼、俺を嫌ってるし・・・。」
しょぼんとした閻魔の頭をカンカンの手が撫でる。
「ん、ありがと。」